事業紹介

農村自立発展プロジェクト(PDRD)

  • セネガル
  • 農業開発/農村開発
プロジェクト期間:
2008年3月-2012年3月

セネガルでは、農村部で住民主体の水管理組合(ASUFOR)普及が進められてきましたが、一部のASUFORでは資金と組織力を活用してコミュニティ活動を実施していました。プロジェクトでは、この実績を発展させ、ASUFORの経験を活用したコミュニティ開発を普及・展開するための基盤整備を行いました。その成果はPDRDモデルとして取りまとめ、コミュニティ開発の展開に寄与することができました。住民主体のコミュニティ開発を普及・展開するための3つの柱として、人材の育成、ツールの作成、システム強化に取り組みました。協働した機関は、農業省本局・州局・県事務所、水利省維持管理局、畜産省、地方開発支援局、州開発局などです。


対象地域のルーガ州は半乾燥地域で資源に乏しいため、開発の中心課題を「給水施設の水を適正に活用した住民主体の自立的な農村開発」としました。そして「節水」、「低投入」、「地域資源の有効活用」を基本方針とし、活動の持続性に配慮しながら、農業・畜産・生活改善分野の活動やASUFORのさらなる組織強化に取り組みました。具体的には、節水栽培技術の導入、ラッカセイの早まき栽培(雨季前に灌水)、共同圃場での畑の学校、生活排水を利用した小規模農業、低投入型ローカル養鶏、ウサギ、アヒル等の小型家畜の導入、飼料作物の栽培・保存、節水啓発・児童向け教室、乳製品・穀物・野菜果樹の加工・保存を行いました。

活動を通じて住民および行政官の育成・経験蓄積に努め、優秀な住民はリーダーとして周辺地域への技術移転に活用しました。ツール作成に関しては、開発の手順と行動を示した「コミュニティ開発ガイドライン」を、コミュニティ活動の技術や活動グループ組織化のマニュアルを「コミュニティ開発技術集」として取りまとめました。普及システムに関しては、州議会・州開発局の主導や、デモンストレーション圃場の整備を提案しました。