事業紹介
シリア難民ホストコミュニティ地方部における村落保健センターのサービス向上プロジェクト
- ヨルダン
- 保健医療
- プロジェクト期間:
- 2016年4月-2018年5月
2011 年のシリア紛争以降、ヨルダンには大量のシリア難民が流入し、国内の保健サービス供給に大きな負荷をかけています。国連難民高等弁務官事務所(以下、UNHCR)によれば、ヨルダン国内の登録シリア難民は、約66 万人で、その約79%が難民キャンプ外で生活しています。また、マフラック県にはその内の27%が、イルビット県には24%が居住しています(以上、2018 年3 月時点、UNHCR)。
シリア難民にリプロダクティブヘルス・家族計画サービスを含む保健医療サービスを提供するとともに、ホストコミュニティのヨルダン人に対する保健医療サービスの量と質を維持することが重要な課題となっています。
JICA はヨルダン高等人口審議会(HPC)と保健省と協力して、1997 年以降ヨルダン南部地域において、地域に根差したリプロダクティブヘルス強化プロジェクトを実施し、大きな成功を収めてきました。直近の「ヨルダン南部女性の健康とエンパワーメントの統合プロジェクト」(2006 年~2011年)(以下、先行プロジェクト)では、村落保健センターのサービス強化と女性のエンパワーメントをコンポーネントに含み、高い評価を得ています。さらに2011 年以降には同プロジェクトのフォローアップ協力として、マフラック県において村落保健センターの支援を行いました。
これらを背景と実績を踏まえ、本プロジェクトは、イルビッド県、マフラック県およびバルカ県デルアラ郡の地方部の村落保健センターにおいて質の高いリプロダクティブヘルス/家族計画およびプライマリ・ヘルスケアサービスを提供することによって、ヨルダン人とシリア難民の双方が質の高い保健医療サービスにアクセスできるようになることを目的としています。